抹茶みるく日記

感想や日々の雑考のブログです。感想は作品の評価より、自分の思考を深め、得るものがあるかどうかを重視しています。

「教えて君」では、成長がむずかしい

お久しぶりです。
 
書きたいことはいろいろあるのですが、なかなか時間が取れなくて、すっかりご無沙汰してしまいました。
 
 
写真に興味を持ち始めて、2019年1月の下旬に、初めてレンズ交換式カメラを中古で買い、学習を始めました。
写真学習に関することは、別ブログ「抹茶みるくphoto’s blog」macchamilk-photo.hatenablog.com
で公開しています。
 
 
さて、兼ねてから思っていたことを、写真学習のプロセスでも感じたので、まとめてみようと思います。
 
年齢、性別、分野に関係なく、「教えて君」では成長がむずかしいことです。
 
何かを習得することは、未知の世界に入っていくことと同じなので、当然わからないことが出てきます。
そのときに自分で調べたり、講師やその道の先輩に、教えを請う必要に迫られたりします。
自力で解決できればいいのですが、解決できないときは、わかっている人に尋ねざるを得ません。
 
ポイントになるのは、そのとき、あなたはどういう質問をしますか、なのです。
 
私は写真学習以外にも、続けていることが複数あるのですが、どの分野でも、「教えて君」が存在していることを痛感します。
当然、仕事上でもあります。
 
教えて君」に共通するのは、「自分で試しもせず、先に答えを求める」ことです。
こういう人は、絶対に高いレベルには進めません。
 
 
例えば、オンラインの写真学習で講師に質問をするときに、「シャッタースピードを●●秒で撮りました。そうするとこんな暗い写真になりました(写真を添付)。△△秒にすれば良いですか?」という類いの質問をする人がいます。
 
そんなことは、まず自分で△△秒で撮ってみればいいし、それでも上手く行かなかったら○○秒で撮ってみればいい。
その上で講師に、
 
「●●秒と△△秒と○○秒で撮ってみたのですが、こうなりました(3枚写真を添付)。自分ではこう思うのですが、間違っているでしょうか?」
 
あるいは、
 
「●●秒と△△秒と○○秒で撮ってみたのですが、こうなりました(3枚写真を添付)。自分では○○秒が良いと思うのですが、明るすぎるでしょうか?」
 
と質問をすれば、講師が「あなたの考え方で間違っていませんよ。さらにこうすると良いですね」とか、「こう考えた方が良いでしょう」、または「明るすぎはしませんが、どういう印象の写真にしたいかによって変わりますね」など、質問者の期待以上の答えが返ってくるのです。
 
ところが、最初の「シャッタースピードを●●秒で撮りました。そうするとこんな暗い写真になりました(写真を添付)。△△秒か□□秒ににすれば良いですか?」という尋ね方をすると、「まず、△△秒と□□秒を試してみてください」と返ってくることがほとんどです。
 
 
 
さらに不思議なことは、教えて君のAさんが、「シャッタースピードを●●秒で撮りました。そうするとこんな暗い写真になりました(写真を添付)。△△秒にすれば良いですか?」と質問をし、講師が「まず△△秒と□□秒を試してみてください」と回答しても、Aさんは「試した結果こうなりました。さらに××という疑問が出ました……」などのフィードバックをしないのです。
 
その次には、全く別の被写体(例えば花)の写真を添付して、「絞り値を●●にしたのですが、花びらのこの部分がボケてしまいます。どれくらいの絞り値にしたらいいですか?」みたいな質問をするのです。
 
賢明な方はおわかりになったと思いますが、Aさんは自分で試行錯誤する手間を省いて、先に回答を求めているわけです。
Aさんがフィードバックをしないのは、答えをもらって安心してしまうのか、答えの通りにやってみて納得して、それで終わってしまうのか、よくわかりません。
ただし、その次の質問、さらにその次の質問をみると、同じパターンを繰り返していることはわかります。
 
 
受験勉強ならいざ知らず、社会に出たら、学校の勉強のような「正解」はありません。
 
まさに仕事はそうですし、絵や書や写真を含め、広い意味での芸術や文学など、公式に当てはめれば答えが出るようなものは、ほとんどないわけです。
 
このAさんが写真を始めたばかりの初心者かと思えば、プロフィールを見ると、コミュニティに数年は在籍しており、フィルム時代から写真をやっているベテランだったりするので驚くのです。
過去に投稿された、たくさんの写真を見ても、微妙にピントが外れていたり、「いい写真だな」と思うものが少ないのです。
 
むしろカメラを始めて2、3年の人に、何に感動して撮ったのかが、伝わってくる写真があったりするのです。
 
どのレベルを目指して写真を学んでいるのかは、人それぞれですから、Aさんが写真を楽しんで撮っていらっしゃれば、それで十分といえます。
 
しかし、本当に上達したいと思うならば、講師から説明を受けたら、まず自分で試行錯誤した上で、どうしても上手くいかないことや、わからないことを質問すべきです。
そうすると答えがバシッと入って、すぐに血肉となり、次のステップに進めます。
 
何かを学ぶのに年齢も性別も関係ありませんが、質問の仕方ひとつで成長のスピードが変わるということは、知っておいて損は無いと思います。