抹茶みるく日記

感想や日々の雑考のブログです。感想は作品の評価より、自分の思考を深め、得るものがあるかどうかを重視しています。

「NARUTO」について、ちょこっと

NARUTO」は長期連載された(1999年〜2014年)忍者バトル漫画。

漫画を読んだことがない方でも、ナルトの名前くらいは耳にしていると思われるほど、人気の高い作品でした。

 

今はナルトの息子の物語、「BORUTO-ボルト-NARUTO NEXT GENERATIONS」が連載中。

アニメ化もされていますね。

 

ただし、NARUTOを執筆した岸本斉史氏は、BORUTOを描いていません。

岸本氏のアシスタントだった池本幹雄氏が、作画をしています。

脚本は、小太刀右京氏が担当です。

岸本氏は「監修」の立場で、つまり事実上、名前を貸しているだけと思われます。

注)「監修」という仕事が、どこまで深く作品に関わっているのか不明なので、私の想像です。

 

まあ、それはさておき、ブログを再開するに当たって、「NARUTO」の感想の続きでも……と思いました。

しかし、思うところがあって、これで打ち切りです。

 

NARUTO」は面白かったし、私も感想を書けるほど、思考を刺激された作品でした。

ただ終盤に近づくにつれて、まとまりがつかなくなった感があったのが惜しかった。

 

子供の頃から漫画を読んでいて思うのは、長期連載漫画が面白くなくなるのは、たいてい中盤以降からなんですよね。

これは、出版社の意向が強く働くため、むやみに話を引き延ばしてしまうからではないかと思います。

出版社が出す漫画は「商売」でやっていますから、「人気がある作品は、できるだけ延命したい」と思うのは当然でしょう。

 

しかしそのため、無理な設定やストーリーの展開が起こり、結果として、まとまりのつかない終わり方をするケースもあります。

 

私は「NARUTO」の終盤に、それに近いものを感じました。

たしかに、ナルトはサスケを思う友情を最後まで貫いたし、サスケもそれを受け入れて、めでたしめでたしで終わりました。

 

でも、マダラがラスボスかと思いきや、カグヤ出現になり、私にはどうしても、ストーリーが自然に流れているように思えなかったのです。

ストーリー展開に違和感を覚えると、物語の世界に入れなくなっちゃうんですよ。

 

もともと商業漫画は、担当編集者と二人三脚で作るもの。

作家が一人でアイデアを出しているわけではありません。

 

NARUTO」は海外でも人気が出て、マルチメディア展開が凄かった。

出版社のみならず、「NARUTO」で食べている関係者が増えるにつれ、どこで物語を終わらせるか、集英社も岸本氏本人も、かなり悩んだのではないかと思うのです。

 

NARUTO」を巡る関係者の様々な思惑があり、できるだけ物語を引き延ばして、ああいう決着のつけ方をしたのかな?と思っています。

 

NARUTO」の人気は衰えていなかったので、関係者達は「息子の代の話」という形にして、「NARUTO」の続編を望んだと思うのです。

 

しかし、岸本氏は15年連載をしてきて、「NARUTO」で描きたかったことは、既に出し切っていたような気がします。

NARUTO」の続編に当たる「BORUTO-ボルト-NARUTO NEXT GENERATIONS」から、岸本氏が事実上手を引いているのが、その証拠だとみています。

 

長くなるので、今回はこのあたりで……。