「よろしいでしょうか」と「よろしかったでしょうか」の違い
先日カードで精算しようとしたとき、いきなりレジのお兄さんから、「一括払いでよろしかったでしょうか?」と聞かれました。
「よろしかったでしょうか?」は「バイト言葉」として、一定の年齢以上の大人には、非常に違和感を感じさせる言葉です。
現在10代〜30代の方々には、普通の言葉として感じるかも知れません。
でも実は、とても注意が必要なのです。
ハッキリ言いますが、「よろしかったでしょうか?」と言った時点で、アナタの知的&教養レベルが計られてしまいます。
冒頭の事例で説明すると、以下のようになります。
1.お客様(この場合は私)が既に「よろしい」と言ったこと(つまり『一括払いでお願いします』と言ったこと)に対して、確認の意味で「一括払いでよろしかったでしょうか?」と尋ねるのはオーケー。
2.お客様が良いとも悪いとも、何も言っていないのに(つまり『一括払いにします』と言っていないのに)、「よろしかったでしょうか?」と聞くのはバツ。
この場合は「一括払いでよろしいでしょうか?」と、意向を尋ねるべきです。
要するに、「よろしかった」とは過去の出来事を指しているので、まだ起こっていない事柄に対して使用するのは、非常におかしいわけです。
学生のうちは「仕方ないな」で許されても、職業人となったらそうはいきません。
さらに付け加えると、まだ学生だから許されていると思って、安心していると痛い目を見ますよ。
相手が顔に出さなくても、「仕方ないな」=「コイツは常識がないアホだな」、ということですからね。
私が入社の面接官ならば、何も考えずに「よろしかったでしょうか?」を使う人は、絶対に採用しません。
もし今働いている職場の先輩達が、「よろしかったでしょうか?」を連発していても、それを真似しないのが身のためだと思います。
これは強くお勧めします。
「よろしかったでしょうか?」を放置して、社員やバイトくん達を教育できない企業も、信頼を損ないます。
経験上、そういう会社とお付き合いするのは、非常に不安ですから。
自戒も込めて、言葉は大切だと日々感じています。