NARUTO・49話「臆病者…!!」
第二の試験が始まった後、試験会場の外では事件が発生していました。
死体が3つ。「すぐに第2試験管のアンコさんに知らせろ」と指示が出ます。
アンコは団子とおしるこのセットで一服していました。
そろそろ、ゴールの塔で突破者の到着を待つために、移動しようとします。
そこへ伝令が到着します。
現場へ到着したアンコ。忍達から状況説明を受けます。
持ち物や身分証から、3つの死体は中忍選抜試験に登録されていた草隠れの忍のようです。しかし顔が解かされたようにのっぺらぼうで、識別できません。
アンコは気がつきます。
「間違いない… この術はアイツの… アイツが…何でこの試験に…」
アンコは3人の証明写真を確認します。
その顔はアンコにクナイを渡した忍と同じ。彼らは今ナルト達を襲っています。
アンコは試験前に、すでに入れ替わっていたことに気がつきます。
アンコ:「えらいことになったわ! あなた達はこのことを すぐ火影様に連絡! 死の森へ暗部の出動要請を2部隊以上取り付けて! 私は たった今から こいつらを追いかけるわ!」
大蛇の突撃からサスケを守ったナルト。
サスケは波の国で自分が同じ台詞をナルトに言ったこと、ナルトに自分が知っているサスケでは無いと言われたことを思い出します。
ナルトは草忍の長い舌に巻かれて、宙吊りにされます。
アンコにクナイを渡したときといい、もう人間とは思えませんね、この人。
草忍:「フフ… あの九尾のガキが 生きていたとはね…」
九尾のことを知っている!? ナルトは驚きます。
草忍:「感情が高まって 九尾の力の断片が漏れ出すとは… 面白い成長をしたもんだわ」
ナルトの服をめくると、腹に封印式が浮いてます。
草忍は右手の指先にチャクラを集めます。
草忍:「五行封印!」
ナルトの腹の封印式の上から、さらに封印を施します。
脱力するナルト。
サクラはナルトを助けるよう、サスケに叫びます。
草忍は九尾が封印された当時のことも知っているようです。
「封印から12年…… ナルトくんのチャクラと九尾のチャクラが呼応しはじめてるのね…… でも 今はアナタは邪魔……」
ナルトをそのまま放り投げます。ひ、ひどい……。
意識がないナルト。
落ちていくナルトを助けるために、サクラはクナイを投げます。
クナイはナルトの服の端を貫いて、木の幹に刺さります。ナイスコントロール。
画鋲でボードに留めたのと同じですね。
ナルトはかろうじて落下を免れます。しかし意識はありません。
サクラはサスケの名を呼びますが、サスケは震えて動けません。
サクラは叫びます。
サクラ:「ナルトは… 確かにサスケ君と違ってドジで…… 足手まといかもしんないけど…… 少なくとも臆病者じゃないわ! ねえ!! そうでしょ!!」
サスケの記憶が甦ります。
「愚かなる弟よ… このオレを殺したくば 恨め! 憎め! そして みにくく生きのびるがいい… …逃げて逃げて… 生にしがみつくがいい…」
記憶の中の声の主に逆らうように、サスケは「違う!!」と否定します。
サスケは気力を取り戻します。写輪眼発動。
草忍はサスケの実力を確かめたいようです。目的は明らかにこれです。
サスケは覚悟を決めました。
「オレは 兄貴を殺す為に生き残らなきゃならない……そう思った…! だが 間が抜けてたのはオレの方だったようだな… ナルト… サクラ…! …こんなところで命を賭けられないような奴が…どうして兄貴に勝てるんだ」
サスケの写輪眼には、敵の動きが見えています。
草忍は自分の動きを先読みして、確実に急所を狙ってくるサスケの能力に満足げです。
糸を付けたクナイと手裏剣で草忍を攻撃するサスケ。
二つの攻撃をかわした草忍。サスケの三ノ太刀に気付いて、とっさに手裏剣を口で受け止めます。えっ、何この人。
サスケは攻撃の手を緩めません。三ノ太刀の糸の端は、サスケが口にくわえています。
「火遁 龍火(りゅうか)の術!!」
草忍が口で受け止めた手裏剣についた糸に、炎が走ります。
草忍の顔面が炎で焼かれます。
焼けただれて、めくれた皮膚の下に、もう一つの顔が見えます。
草忍:「その歳で ここまで写輪眼を使いこなせるとはね…… さすが ウチハの名を継ぐ男だわ…… やっぱり私は… 君が欲しい…」
草忍はサスケとサクラを金縛りにかけます。
草忍:「やっぱり兄弟だわね… あのイタチ以上の能力を秘めた目をしてる」
草忍の言葉に驚くサスケ。
サスケ:「お前はいったい何者だ!?」
草忍は自分を「大蛇丸(おろちまる)」と名乗ります。
もしサスケが自分とまた出会いたいなら、自分の部下である音忍三人衆を破って、試験を駆け上がってくるように言います。
大蛇丸はナルト達の『天の書』を燃やしてしまいます。
サクラは「二度とアンタの顔なんか見たくない」と言い返します。
大蛇丸:「フフ… そうはいかないのよ…」
印を結ぶ大蛇丸。
大蛇丸の首が、ろくろ首のように伸びた! サスケの首筋に噛みつきます。
大蛇丸:「サスケ君は 必ず私を求める… 力を求めてね…」
サスケの首筋に文様が浮かび上がります。急に苦しみ出すサスケ。
サクラ:「アンタ! サスケ君になにをしたのよ!」
大蛇丸:「別れのプレゼントをあげたのよ……」
大蛇丸は消えてしまいました。
サスケ:「ぐわぁ!!」
サクラ:「サスケ君!!」
36話ではビビっていたサクラに、やる気を取り戻させたのはサスケでした。
今回は反対になっています。
ナルトとサスケの立場が10話と48話で逆転しているように、サクラとサスケの立場も逆転しています。
この構成は面白い。
人間である以上、突出した実力者が、すべてにおいて完璧であるはずはありません。
ピンチの時には、サスケもナルトやサクラに助けられています。
知らず知らずのうちに、3人はお互いを補完し合い、関係を深めていっています。
大蛇丸は草忍の顔を乗っ取って、受験者として試験会場に潜り込んでいました。
彼の目的はサスケです。
サスケの実力を見極めて、モノになると確信したら、次は呪印で拘束するという手の込んだやり方です。
彼にはそれだけのことをしなければならない理由があります。それはいずれ明らかになります。
大蛇丸は九尾が封印された頃のことを知っているようですが、封印された子がナルトだとは、今回の闘いで知ったみたいですね。
他人の顔を乗っ取ったり、蛇のように舌と首を長く伸ばせたり、人とは思えません。
漏れ出した九尾のチャクラを別の封印で押さえ込むこともできますし、今まで登場した忍とは次元が違います。
アンコの動揺からしても、相当にヤバイ人という感じです。
この時大蛇丸から呪印を食らったことが、サスケの人生を大きく変えていくことになるのです。
(49話は、コミック巻ノ6に収録されています)
NARUTO―ナルト― モノクロ版 6 (ジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 岸本斉史
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2012/09/21
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
NARUTO―ナルト― カラー版 6 (ジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 岸本斉史
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2012/12/29
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る