NARUTO・6話「サスケ君に限って…!!」
影分身の一人に、背後からカカシ先生を押さえ込ませて、殴りにかかったナルトですが、なぜか殴られたのはナルト?
カカシ先生がナルトに変化(へんげ)したと思いきや、これは変わり身の術。
すばやくカカシが、自分と影分身の一人を入れ替えていたのでした。
カッコ悪いとがっかりするサクラ。冷静にカカシの術と状況を分析するサスケ。
ここも二人の対比が面白い。こういう描写で、各キャラクターの性格がよくわかる。
サスケは感心したりすると、「フン」という口癖が出るようですね。
ナルトは、地面に鈴が1つ落ちているのを見つけます。ラッキー〜と、拾おうとするナルトですが、これはワナ。足首に縄がかかり、木に宙吊りにされてしまいます。
果てしなく迂闊な奴です。何も考えず行動に移すからこうなる。
ナルトのアホらしさに呆れながら、隙を見せないカカシをどう攻略するか、サスケは思案を巡らします。
カカシ:「忍者は裏の裏を読め!」
先生らしく、ナルトに説明を始めるカカシ。
サスケ:「ここだ!」
サスケが行動開始!!
隙ができたと、手裏剣で攻撃します。みごとにカカシを直撃。え!カカシ先生、即死!?
ナルトは、やりすぎだろー、とサスケをなじります。
でも、これも変わり身でした。術の発動が速いです。さすがは上忍。
サスケは、自分の居場所がバレてしまったことで焦ります。
カカシはわざと隙を見せて、攻撃をさせるように仕向けていた、ワナに嵌まったのは自分の方だと気づきます。この子は頭の回転が早い。卒業生中、成績ナンバー1は伊達じゃありません。
一方サクラは、サスケを心配して居場所を探します。
鈴を取りに行くよりも、サスケの様子が気になるようです。恋する乙女ならばしかたがない……じゃないでしょ、サクラ! この子は、まだまだ自覚が足りないようです。
サクラはカカシの姿を見つけ、とっさに隠れます。しかし背後にカカシが……!!
彼女の周りを大量の木の葉が舞います。今の何? と当たりを見回すサクラですが、カカシの姿はありません。
その時、自分の名前を呼ぶサスケの声が聞こえます。振り返ったサクラが見たものは、
クナイや手裏剣が全身に刺さった、血まみれのサスケでした。
「あぎゃああああああああ!!!」
口から泡を吹いて気絶してしまうサクラ。
カカシ:「忍び戦術の心得その2 幻術……サクラの奴 簡単にひっかかっちゃってな……」
サクラの絶叫は、サスケにも聞こえていました。
サスケ:「オレはあいつらとは違うぜ…」
カカシ:「そういうのはスズを取ってからにしろ サスケ君…」
5話、6話と、この物語の忍者が使える術が、カカシを通して読者に披露されています。体術、変わり身の術、幻術(一種の幻覚催眠法)は、戦術の基本なのでしょう。
ナルトもサクラも、カカシに遊ばれている状態で、全く相手になっていません。
サクラに至っては、鈴を取るという目的は二の次で、サスケのことを優先しています。そもそも、サバイバル演習で合格したいのは、忍者になりたいからよりも、同じ班になったサスケと別れたくないのが動機です。
それに比べると、ナルトとサスケは、下忍になりたい目的を持っているので必死です。
いずれ情報が出てきますが、アカデミーのペーパー試験で、サクラは常にトップクラスの成績優秀者です。両親が健在で、成績も優秀なお嬢さんのサクラと、過酷な境遇の中にいるナルトとサスケでは、覚悟が違うのも無理はないかもしれません。
ナルトもサクラも失敗。次回は、サスケが鈴取りに挑みます。
(6話は、コミック巻ノ1に収録されています)
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