NARUTO・15話「甦る写輪眼!!」
サスケと共闘して、再不斬の後ろを取ったナルト。
「ラァ!!!」
至近距離からクナイを再不斬に飛ばします。
背後から迫るクナイに気づく再不斬。このままでは確実に当る。
水牢から手を離して、クナイを避けます。
再不斬の頬から血が流れています。クナイがわずかに擦ったようです。
怒りを露わにして、本気を出す再不斬!!
さっきサスケが飛ばした大手裏剣を持って、ナルトに迫ります。
ナルトは、再不斬を仕留め損ねて大ピンチ。
そこへ、カカシが割って入る!
見事な作戦だったと、二人の成長を褒めます。
ナルトが初めに影分身の術を使ったのは、再不斬を倒すためではなく、本体が手裏剣に化けるのを隠すためでした。
分身の一人が、手裏剣に化けた本体をサスケに渡す。
元々ナルトは、再不斬を倒せるとは思っておらず、水牢さえ壊せればいいと思っていたのでした。
ナルトやりますね。最初からカムフラージュのために影分身を使っていたとは。
それに、相手との実力差を見切った上で、今の自分たちでできることをしています。
サスケも事前の打ち合わせなしで、ナルトの意図を完全に理解していました。
いいコンビです。
カカシが水牢から解放されて、状況は一変します。
再不斬は自虐気味に、カッとして水牢の術を解いてしまうとはとつぶやきます。
カカシ:「違うな! 術はといたんじゃなく とかされたんだろ」
鋭いツッコミが入ります。
その通り。ナルトとサスケによって、水牢の術は解かされたのです。
痛いところを突かれた再不斬は、悔しそうです。
カカシは再不斬に、自分に二度同じ術は通用しないと釘を刺します。
カカシVS再不斬戦の再開。
超速で印を結ぶ再不斬。ほぼ同時に同じ印を結ぶカカシ。
「水遁水龍弾(すいとんすいりゅうだん)の術!!」
同時に術が発動します。
大量の水が龍の形となってぶつかり合います。
水に飲み込まれそうになる、他の四人。
サスケは、あの量の印を数秒で結ぶ再不斬の能力と、それを完璧に真似るカカシに驚きます。
一方、これは忍術なのかと驚くサクラ。
どういうことだ、と再不斬。
コピーどころかほぼ同時、つまり先読みされているということ?
再不斬の心の動揺が走ります。
カカシの後ろに自分の姿が見えます。
これは、幻術か……!?
カカシ:「水遁大瀑布(すいとんだいばくふ)の術!!!」
術をかけようとした再不斬より早く、カカシの術が発動。
水に押し流される再不斬。カカシのクナイが数ヶ所に刺さっています。
再不斬:「……ナゼだ… お前には未来が見えるのか…!?」
カカシ:「ああ…… お前は死ぬ」
その時、再不斬の首を貫くものが!?
カカシ以下全員、何が起こったのか分かりません。
「フフ… 本当だ 死んじゃった♥」
木の上に、仮面を付けた人影があります。誰?
ナルトとサスケの活躍で、カカシは水牢の術から解放されて、形勢が逆転します。
この話のポイントは、ナルト達が、今の自分達のできることをしたことです。
ナルト達に、再不斬を倒すのは到底無理です。
ナルトが再不斬を倒すことはあきらめて、カカシの救出に的を絞った点を高く評価すべきでしょう。
世の中には、考え無しにがむしゃらに突き進むことを、潔さやかっこよさと混同する人がいますが、違います。それこそ、ただのガキがすることです。
ナルト達は格上の敵に追い詰められて、絶体絶命のピンチを迎えます。
ナルトは勉強はできませんが、パニクることはありませんでした。
相手との実力差を計って、諦めるべきは諦め、できることに集中し、活路を見い出しています。
もしプライドが高い人だと、相手との実力差を見誤って、がむしゃらに突っ込んだかもしれません。
ナルトは自分がドベだったことを自覚しているし、賢くないこともわかっています。
こういうタイプの方が、捨てるべき時に捨てられることが多いものです。
本当のかっこよさは、つまらないプライドを捨て、ありのままの自分を受け入れて、ピンチになっても自分のベストを尽くそうとすることだと思います。
そういう意味でナルトは、物語の主人公として、魅力のあるキャラクターだといえるでしょう。
(15話は、コミック巻ノ2に収録されています)
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