抹茶みるく日記

感想や日々の雑考のブログです。感想は作品の評価より、自分の思考を深め、得るものがあるかどうかを重視しています。

NARUTO・676話「無限の夢」

時空間からマダラが戻ってきました。

下半身は復元されて、両目が輪廻眼になっています。

黒ゼツも一緒です。

黒ゼツはオビトの体を占領していて、オビトの意識はもうありません。

今までマダラの輪廻眼が入っていた左目は、オビトの写輪眼になっています。

 

身構える4人。

 

黒ゼツはオビトが自分の過ちを清算してもらうつもりだったこと、心の中でナルト達に後を頼むと子供のように拝んでいたことを伝えます。

 

黒ゼツ:「虫ノイイ話ダロ マルデワガママナクソガキダ」

 

667話で水月がカブトに言ったことと似ていますね。

確かにオビトはこの戦争を始めた首謀者ですから、虫がいいと言われても仕方が無いかもしれません。

 

4人を見つめるマダラ。

その視線に一瞬後ずさりするサクラ。

サクラは中忍選抜試験の時のことを思い出します。

いつもナルトとサスケに守られて、2人の後ろ姿を見ていた自分を。

そして百毫の術を体得して、やっと3人が背中合わせで戦えた時のことも。

 

だから…もう引かない!!

 

綱手がマダラに対したときのように、サクラは百毫の術を発動して飛び出します。

まず自分が陽動をかける。2人は後から続いて欲しいと願って。

 

真正面からマダラに立ち向かうサクラ。ナルトとサスケもその後を追います。

黒棒がサクラの腹を貫きます。

サスケが千鳥刀を手に飛び出します。

 

サクラは腹を貫かれたまま、マダラを殴りにかかります。

マダラもびっくり。綱手を思い出します。

 

「柱間の孫娘と同じ…再生体の術か…」

 

サクラは拳を振るいますが、見えない壁に遮られてマダラに届きません。

ナルトとサスケはすぐに状況を把握します。これはマダラの影。

サスケの千鳥刀も見えない壁に邪魔されます。

ナルトはサクラを救出し、黒棒を抜き取ります。

 

サクラは自分を見ようともしないサスケを見て、寂しそうです。

 

サクラはサスケの左目が輪廻眼になっていることに気がつきます。

 

マダラの影は4体に増えていました。

本体は地爆天星を発動。

めくれあがっていく地面。我愛羅やリー達は退避します。

リーはナルト達を心配しますが、我愛羅は必ず上手くやってくれると言います。

我愛羅はナルトを信じている。

 

長門の地爆天星と違って、数も多く規模が違います。

 

サスケ:「上ばかり気を取られるな! 奴の影はこっちにいるんだぞ!」

 

サスケは相変わらず、冷静に状況を見ています。

 

上からは霰のように振ってくる巨大な岩。

下からは影の攻撃。

ナルトは影分身で影と応戦します。

ナルト本体は九喇嘛と一緒に、尾獣玉螺旋手裏剣で落下する岩を攻撃。

サスケは須佐能乎で岩を攻撃。サスケの須佐能乎は翼が生えて空が飛べるようです。

須佐能乎の剣で岩を切り裂いていきますが、数が多いので手間取っています。

 

サクラは驚いて空を見上げています。

 

その隙にマダラの本体は月へ向かい、額のプロテクターを外します。

 

「あの石碑の内容によれば… 輪廻の力を持つ者が月に近づきし時 無限の夢を叶えるための 月に映せし眼が開く」

 

マダラの額に第三の眼が開眼!

 

世を照らせ 限月

 

神樹が切り倒されなければ神樹の花が開いて、そこにある眼が月に写って発動する術でした。

切り倒された神樹は、今はマダラが取り込んでいるので、マダラが開眼した第三の眼が月に写っています。

ついに無限月読が発動。

世界中の人々が落ちる幻術とはどんなものなのでしょうか。

そして無限月読の世界とはどんな世界なのでしょうか。

 

第七班を組んだときから、サクラはいつもナルトとサスケに助けられて、2人の背中を見てきました。

いつか自分の後ろ姿を2人に見てもらうと決意したサクラは、サスケの里抜けの後、綱手に弟子入りします。

医療忍術の他に、チャクラコントロールによる怪力を手に入れ、さらにシズネも会得できなかった百毫の術を体得します。

2人に頼ってばかりいた自分と決別するために、彼女は努力してきたのです。

 

サクラは自分がマダラを倒せるとは思っていません。

2人に後ろ姿を見せるといった誓い通りに、今度は先頭を切って陽動役を買って出ます。

今ちょうど34話までの雑考を書いているところで、その頃のサクラは術の修業よりサスケと仲良くしたいという、忍者としては先行きが心配な子でした。

あれから約4年。成長して、たくましくなっています。

 

ただし戦闘中もサクラの視線は、ナルトではなくサスケを追っています。

これは今も昔も変わっていませんね。

 

ナルトはマダラに刺された自分を心配してくれましたが、サスケには無視されたと、サクラは思っているようです。

でもサクラは背中を向けていてわからなかったでしょうが、マダラに刺されたとき、千鳥刀を手に真っ先に突っ込んで行ったのはサスケです。

私にはそう見えるんですよ。

ナルトより早くサスケが動いたのは、注目に値すると思いました。

 

サクラがあきらめるのは、まだ早いんじゃないかなあ。

36話のエピソードを振り返ると、サスケとサクラはいい相性だと思います。

 

私は登場人物が何を考え、どう行動するかに一番関心があるので、細かな設定とか技とか術にはあまりこだわりがありません。

 

そろそろサスケの本心も聞かせてもらいたいです。

 

今後の展開は読めませんが、もし無限月読の幻術に落ちたとして、本当に皆がハッピーになれるんでしょうか。

人によって幸せの基準や形は違います。

幻術の世界だからといって、全員が矛盾なく幸せになれるのか、すごく疑問があるんですよね。

 一人一人別な夢を見せられるのでしたら……矛盾はないか。

でも生身の人間は眠り続けるってことですから、本当の幸せとは思えませんね。