抹茶みるく日記

感想や日々の雑考のブログです。感想は作品の評価より、自分の思考を深め、得るものがあるかどうかを重視しています。

NARUTO・日向ヒナタ1

ヒナタの魅力が最大に発揮されるのは、ナルトが精神的に参っているときだと思います。

十尾を使ったオビトの攻撃でネジが倒されて、心が折れそうなナルト。

「…ナルトはもう少しで落ちる…」とマダラが思うほど、明らかに混乱していて、かなりヤバイ状況になります。

そのナルトを正気にさせたのはヒナタ。

(615話 コミック巻ノ64)

 

ナルトが精神的にピンチに陥るのは、3回あります。

 

1. 中忍選抜試験の本戦でネジと対戦する朝。天才と呼ばれるネジに勝てるのか、自信喪失しているナルト。(98話 コミック巻ノ11)

 

2. 自来也を失って悲しみに沈むナルト。(405話、406話 コミック巻ノ44)

 

3. 第四次忍界大戦でネジを目の前で失い、オビトから厳しい精神攻撃を受けて動揺するナルト。(615話 コミック巻ノ64 )

 

このうち、2はイルカ先生とシカマル、1と3はヒナタのおかげで立ち直れたんですよね。

 

ヒナタは宗家の長子として生まれたのに、妹より弱くて、自分に自信が持てません。

小さい頃から言いたいことも言えない目立たない子だけど、里の人達から嫌われてもがんばるナルトに憧れて、彼を応援していました。

ナルトのおかげで自分もがんばってこられたと自負しているし、今もずっとナルトを見ています。

だから、ナルトがピンチになったとき、彼に一番必要な行動や言葉がすっと出る。

これって超重要ですよ。

 

ヒナタには、ナルトに説教しようとかの計算がなく、彼女の心情を素直に伝えているだけです。ナルトをよく理解しているので、素直だけれど彼女の言葉には説得力があります。

ナルトを救う彼女の言葉は、深い愛情と深い洞察に基づいているので、読んでいる私も胸に染みる心地がするんです。

 

人生という道のりは長く、山あり谷ありでよね。

 どんなに才能があり、あるいは好みのタイプでも、谷底のときに支えてくれる人こそが、本当の友であり、人生をともに歩むに足るパートナーだと思います。

 

物語のヒロインはサクラなんだろうけど、ナルトの人生のパートナーという意味では、サクラではなく、ヒナタではないでしょうか。

 

ナルトがペイン天道に捕まったとき、ヒナタが一人で飛び出して行きましたよね。

勝てないとわかっているのに、捨て身の行動が取れる彼女はすごい。勇気がある強い女性です。

 

サクラは医療忍者だから、前線に出てヒナタのようには戦えない。

それを差し引いても、彼女は第七班の仲間として大切な存在ではあるけれど、人生のパートナーとはちょっと違う気がします。

 

人生のツーマンセルを組むなら、ナルトにはヒナタの方がいいと思うんですけどね。

 

ナルト、早く気がつけってばよ。

 

NARUTO―ナルト― 64 (ジャンプコミックス)

 

NARUTO―ナルト― 11 (ジャンプ・コミックス)

 

NARUTO―ナルト― 44 (ジャンプコミックス)