NARUTO・4話「はたけカカシ!!」
4話は、上忍の先生との対面。よく考えると、担当上忍は、任務をこなす小隊のリーダーでもあり、子供たちの育成係でもあるので、結構大変なお役ですよね。
既に他の班は、上忍の先生と一緒に移動しているのに、ナルトたち七班はまだ教室に残っています。
上忍の先生の到着が遅れているようです。
イタズラ好きのナルトは、その隙に黒板消しを入り口に仕掛けます。
黒板消しか、レトロだなあ。
上忍がそんなベタなブービートラックに引っかかるかと言う、サスケ。
そこへやってきた、はたけカカシ。
おお、見事に黒板消しが頭に落ちる。
遅刻はするわ、ブービートラックに引っかかるわで、上忍の先生の評価が一気に下がります。
今(2014年4月・671話当時)と比べると、ナルト達もカカシも若いなあ。
特に12歳→16歳の間は、第二次性徴期と重なるので、ナルト達は、3〜4年の間に大人びてきます。
カカシは、まず自己紹介をさせます。
名前、好きなもの、嫌いなもの、将来の夢、趣味。
生徒達から、先生の自己紹介が先と突っ込まれますが、好き嫌いを教える気はないとか、趣味は色々だとか、結局「はたけカカシ」という名前しか分かりません。
ナルトの好きなものは、カップラーメン。もっと好きなものは一楽のラーメン。趣味はイタズラ。
夢は、
「火影を超す!! ンでもって里の奴ら全員にオレの存在を認めさせてやるんだ!!」
サスケは、嫌いなものならたくさんあるが、好きなものは別になし。
そして、夢ではなくて野望がある!
「一族の復興と ある男を必ず…殺すことだ」
それを聞いたサクラは、
「かっこいい…♡」
ナルトは、
「…オレのことじゃないだろな…」
二人の反応は全く違います。
サクラの自己紹介は、
「好きなものっていうか…好きな人は(サスケを見る)…。」
「将来の夢も言っちゃおうかなあ(サスケを見る)…キャー!!」
と一人で盛り上がります。そして嫌いなものはナルト。(え?)
「この年頃の女の子は…忍術より恋愛だな」
カカシはあきれ顔です。
短い自己紹介で、カカシは三人の個性と傾向をほぼ掴んでいます。それは同時に、読者に対しても情報開示になっています。
カカシについても同様です。
カカシは表向きは飄々としていますが、内面は常に鋭く観察し洞察しています。そして頭の回転が速い。
カカシが、サバイバル演習をすると説明します。これから任務のはずなのに、なぜ演習をするのか、演習なら学校でさんざんやったとぼやく、ナルトとサクラ。サスケは内心の不安を表に表さず、無言で成り行きを見ます。
卒業生27名中、下忍として認められるのはわずか9名。残り18名はアカデミーへ戻される。この演習は超難関試験。吐くから、朝食は抜いて来るようにとの注意付きです。
あんな大変な思いをして卒業したのに、落とされてはたまらないと、全身を震わせるナルト。試験に落ちたらサスケと離ればなれになる、愛の試練だとサクラ。さすがに顔が引きつるサスケ。
翌日の演習に、カカシ先生はまた遅刻です。この人は遅刻の常習犯です。しかし、この遅刻の訳が、先々の物語に関わろうとは、このときはまだカカシでさえも知らないのです。
演習は、カカシが持つ2つの鈴を奪うこと。奪えなかったら丸太に縛り付けて昼メシ抜き。鈴は2つしかないから、必然的に一人は丸太行きになる。鈴が取れない=任務失敗で、アカデミー戻りだと、三人は念を押されます。
手裏剣を使ってもOK。自分を殺すつもりで来ないと鈴は取れないと、カカシは課題の難しさを強調します。
黒板消しも避けられないくせにと強がるナルトに、カカシは、実力のない奴にかぎって吠えたがると、ドベだったことを指摘します。
「ドベ」の一言がナルトに火を付けました。クナイを構えてカカシに突っ込むナルト。素早い動きで、カカシはナルトの背後に回り込み、「まだスタートは言ってないだろ」と押さえ込みます。カカシの動きを見切れなかったサクラとサスケは、上忍の実力を知るのでした。
4話では、四人のキャラクターと、カカシと三人の実力差をみせています。サクラはサスケにゾッコンですが、それでも今はまだ、四人はお互いの様子を見ている状態です。
また、「必ず…殺すことだ」というサスケの発言は、彼の背後にあるものが、かなり深刻であることを暗示させています。
少しずつ情報が開示されながら、次回はいよいよ演習スタート。三人は鈴を取れるのでしょうか。
(4話は、コミック巻ノ1に収録されています)
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