NARUTO・世界の進化2
NARUTOは、親から子へ、師から弟子へと、先代から伝承されるものがあり、受け継がれたものを、後世の人々がより昇華していく物語でもあります。
ダイは下忍で終わりましたが、ガイは上忍になりました。
ナルトも、父ミナトができなかった、螺旋丸の性質変化(風遁螺旋手裏剣)を実現させています。
後進が先進を超えていく、それによって成長していく物語。
NARUTOの物語は多くのエピソードを積み重ねて、それを上手く表現していると思います。
現実に人類は、過去の遺産を発展させて、進歩してきました。
たとえば電気の発見と活用をとっても、フランクリンや平賀源内、エジソン、それ以外の有名無名の多くの人々の研究や発明の積み重ねがあって、今のレベルまで進化しています。
過去の無数の人々の精進努力の結果を、後世の人々が受け継ぎ、発展させてきたから、今がある。
絵画や音楽など、学問・芸術・政治・経済、あらゆるものが、人類が誕生して以来、変化し進化しているのは明らかです。
人間の素晴らしさは、一代ではできないことでも、世代を重ねることで、より良きものを生み出せる可能性があることです。
物語の中で、土影のオオノキは、戦場でのナルトと我愛羅を見て、その可能性を見い出しています。
六道仙人の登場で、ナルトとサスケがどのようにパワーアップするのか、エンタメとしてワクワクしますが、それ以上に、マダラと決着を付けるまでのプロセスに関心があります。ただ、マダラをぶっ倒して終わりではつまらないし、今まで積み重ねてきたものが意味をなさないと思うので。
マダラに本心を語ってもらわないと、本当の解決はないと思います。六道仙人の話も足りていないと思いますし、まだ開示されていない情報が多いですね。
マダラが力を欲した理由は、人々を救いたいからで、権力欲とか支配欲ではないと私は思っています。やり方がマズかったんですよ、この人は。マダラが自分のやり方を省みてくれるかどうか、くれるならば、そのプロセスが肝心じゃないでしょうか。
ナルトとサスケには、人が繋がる力が世界を変えていくことを見せて欲しいですね。