NARUTO・11話「上陸…!!」
任務続行のために、ナルトは傷口にクナイを突き刺して、自分で毒血を抜くつもりだったようです。
しかし……
「それ以上は…出血多量で死ぬぞ♡」
カカシ先生が笑顔で忠告します。
びっくりするナルト。こんなことで死ねるかと大騒ぎです。
傷を看るカカシ。傷口がふさがり始めていました。ナルトの回復力に驚いているようです。カカシは、九尾の力かと推察します。
マジに真剣なカカシの表情に、ますますナルトは不安になっています。
傷は大丈夫と言われて、安心するナルトでした。
話したいことがあると、タズナがカカシに声をかけます。
場面が変わって、一行は舟の上にいます。
波の国へ向かっているようです。辺りは濃い霧が立ち込めています。
大きな橋が見えて、ナルトは思わず大声を出しますが、船頭から静かにするように叱られてしまいます。
タズナの依頼の真相は、海運会社の大富豪ガトーから、橋の建設工事を守り、橋を完成させることでした。
ガトーは世界有数の大金持ちで、ガトーカンパニーの総帥ですが、裏ではギャングや忍を使って、麻薬や禁制品の密売、企業や国の乗っ取りのような悪どい商売をしている男です。要するにマフィアのボスですな。カカシもガトーの名は知っていました。
島国の波の国に目を付けて、国の海上交通・運搬を牛耳ってしまった。
ガトーが恐れているのが、建設中の橋の完成というわけです。
波の国は大名すら金がない貧しい国。ましてやタズナ達に金があるわけがない。
高額なBランク以上の依頼をするような余裕がありませんでした。
カカシ達が任務を降りれば、タズナは確実に殺される。
でもカカシ達が気にすることはない、自分が死んだら10歳になるかわいい孫が悲しむだけだ……って、タズナは半分脅しのような泣き落とし。
カカシはため息交じりで、国へ帰る間だけでも護衛すると妥協します。
マングローブの生える水道を、巧みな技で船頭は舟を操ります。
見るものすべてが珍しく、ナルトは目がキラキラしています。
この子は表情が豊かなので、わかりやすわ〜。
船着き場で船頭と別れて、タズナの家に向かいます。
次に襲ってくるとしたら、中忍じゃなく上忍レベルに違いない、あーやだやだ、とカカシはうんざりした顔。この人は、真面目なんだか不真面目なんだか、わかりません。
マスクをしている上に、片眼は額当てで隠しているので、余計に本心が見えにくいところがあります。
ナルトは、隣を歩いているサスケを横目で見ながら、これ以上サスケにいいところはやらせないと、決意を新たにします。
キョロキョロ
「そこかぁ−−−−−−−−−−−−−−っ!!」
手裏剣を茂みに投げるナルト。何も反応がありません。
ナルト:「フ…なんだ ネズミか」
サクラ:「って 何かっこつけてんの!! そんなとこ 初めから何もいやしないわよ!」
カカシ:「コ…コラ! たのむから お前がやたらめったら手裏剣使うな… マジでアブナイ!!」
ナルトは信用されていませんね。
カカシは何かを感じます。
ナルトは再び手裏剣を茂みに飛ばします。今度はウサギが倒れていました。
ところがこのウサギは、白いユキウサギ。今は春なのに毛色が不自然です。
カカシは、室内で飼われている、変わり身用のウサギだと気がつきます。
「さっそくお出ましか……」
木の陰で一人の男が様子を伺っています。
「なるほど…… こりゃ あいつら鬼兄弟レベルじゃ無理だ… 木ノ葉隠れのコピー忍者 写真眼のカカシがいたんじゃなァ…」
カカシ:「全員ふせろ!!」
大刀が飛んできます。
カカシ:「へ−−−−− こりゃこりゃ 霧隠れの抜け忍 桃地再不斬君じゃないですか」
ナルトは、敵が来た、今度はサスケには負けない、と意気込みますが、カカシに止められてしまいます。
こいつはさっきの奴らとは桁が違う。邪魔になるのでお前らは下がってろ、というわけです。
「こいつが相手となると……このままじゃあ…ちとキツイか…」
カカシは額当てに手を伸ばします。
カカシVS再不斬 戦闘開始!
国まで送り届けるという妥協案で、波の国まで来た一行ですが、到着するや否や、強敵と遭遇してしまいます。
ナルトの落ち着きの無さと思慮の浅さが、危うさを感じさせますねえ。落ち着いて物事を考えられない子です。
カカシは、ナルトの傷の治りが早いのは、九尾の力と分析していました。確かにそれもありますが、うずまき一族の生命力、回復力を受け継いでいるためもあるでしょう。
この段階では、まだナルトの出生について明らかにされていませんので、うずまき一族の情報は後になります。
サスケは終始無言ですが、辺りに気を配っていて、敵の来襲に備えている様子。ナルトとは正反対です。
カカシは飄々としたキャラに見えますが、時折、鋭い眼光を見せています。見た目通りの人ではありません。
他里の忍者にも名を知られているくらいですから、相当に腕の立つ人のはず。
再不斬もカカシに名前を知られていますから、凄腕のはずです。
ここからは、ハイレベルな戦闘が始まります。
(11話は、コミック巻ノ2に収録されています)
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