抹茶みるく日記

感想や日々の雑考のブログです。感想は作品の評価より、自分の思考を深め、得るものがあるかどうかを重視しています。

NARUTO・30話「お前の未来は…!!」

忍犬達に捉えられた再不斬。

再不斬は水影暗殺、クーデータ計画など、霧の国で革命を起こそうとしたようです。

失敗した再不斬は国を捨て、抜け忍となります。

そのとき白は、再不斬の側に置いて欲しいと言ってついて来ました。

 

ガトーに荷担したのは、報復のための資金作りだったようです。

 

カカシは印を結びます。

 

雷切!!

 

手からチャクラが放出されるのが見えます。

初めて見る術に再不斬は驚いています。

 

再不斬が殺そうとしているタズナは、この国の「勇気」。

タズナが架けようとしている橋は、この国の「希望」。

カカシは、再不斬の野望は多くの人を犠牲にする、そういうことは忍がすることではないと言います。

再不斬は自分の理想のために戦ってきた、これからも変わらないと言い返します。

 

再不斬の夢は霧の国を変えることだったようですね。

そのための水影暗殺計画ならびにクーデター計画。

失敗した再不斬は抜け忍となり、追い忍に追われる身となります。

再不斬がいた当時は、水影が暁のトビに操られていた時代でしょう。

詳しい描写はありませんが、再不斬なりに国の在り方を変えたいと思ったのは間違いなさそうです。

 

カカシはあきらめろ、お前の未来は死だと重ねて言います。

 

白はナルトに自分を殺すように頼みますが、ナルトはできません。

 

ナルト:「納得いかねぇ!! 強いやつでいるってことだけが… お前がこの世にいていいっていう理由なのかよ!!

 

戦うこと以外で、他の何かで、自分を認めさせる方法があったはずだとナルトは言います。

 

白は森の中でナルトと会ったときに、自分と似ていると思ったと言います。

だからナルトにも分かるはずだと……。

 

ナルトは存在理由が見いだせない者の苦しみが、痛いほどわかるので言い返せません。

 

ナルト:「それしか…! それしか方法はねーのか…」

白:「ハイ…!!」

 

ナルトは覚悟を決めます。

 

白:「君は… 夢をつかみ取って下さい…」

 

ナルトは振り向いて、横たわっているサスケに目を向けます。

サスケにも夢があった。

 

ナルト:「…お前とは 他の所で会ってたら友達になれたかもな」

 

ナルトはクナイを握って、白に突っ込んでいきます。

 

白:「ありがとう」

 

霧がだんだん晴れてきたので、サクラとタズナは辺りの様子を伺います。

二つの人影を見つけるサクラ。どちらかがカカシ先生のはず。

片方の影が動きます。

 

ナルトに殺されるのを待つ白ですが、急に何かを感知します。

 

白:「ごめんなさい ナルト君!

 

ナルトの腕を押さえて、片手で印を結びます。

 

白:「ボクは まだ死ねません!!」

 

あっという間に白の姿が消えてしまいました。

 

雷切で再不斬に攻撃をするカカシ。再不斬の心臓を狙います。

しかし貫いたのは白の心臓でした。

白は再不斬の危機を感じ、カカシと再不斬の間に飛び込んだのです。

白の返り血を浴びるカカシと再不斬。

 

白:「ザ…再不斬さん……」

 

再不斬:「…オレ様の未来が死だと… クク…またはずれたなカカシ」

 

 

ナルトもサスケも白も再不斬も、自分の夢を持っています。

夢の中身はそれぞれ違いますが、夢を叶えたいという気持ちは同じです。

再不斬がクーデーターを起こそうとした具体的な事情は不明ですが、私にはただの権力欲だけで起こしたとは思えません。

 

NARUTOの登場人物には、それぞれの行動原理になる理由と背景があります。

それがキャラクターの人物像に厚みを増していて、読者が感情移入できる元になっています。

NARUTOは単なる勧善懲悪の物語ではありません。

悪役として登場する人物にも、必ず理由と背景があります。

ただし、まだ物語が完結していないので、理由と背景が完全に明らかになっていない部分が残されています。

それが謎解きと結びついていて、この作品のおもしろさにもなっています。

 

(30話は、コミック巻ノ4に収録されています)