抹茶みるく日記

感想や日々の雑考のブログです。感想は作品の評価より、自分の思考を深め、得るものがあるかどうかを重視しています。

NARUTO・679話「はじまりのもの」

まさかの黒ゼツの裏切りで、体を乗っ取られそうなマダラ。
サスケは4体のマダラの影が消えるのを見ます。

 

ナルト:「なんだってばよ コイツ! すんげーチャクラだ!!
サスケ:「辺りのマダラの影が全て消えた! 何かあるぞ!」

 

地面のあちらこちらからチャクラが噴き出してきます。
このチャクラは無限月読に捕まっている人々のものらしいです。
これらの膨大なチャクラが、どんどんマダラの体に吸収されていきます。
マダラの体が膨張していきます。苦しみの声を上げるマダラ。
彼の体はチャクラの入れ物になっています。

 

体が膨れて動けない間に攻撃をする、ナルトとサスケ。
膨張したマダラの体から、神樹の根のようなものが伸びて、ナルトとサスケを捉えます。

 

黒ゼツ:「火ニ飛ビ入ル虫2匹……  オ前ラモ 今コノ場デ チャクラヲ吸収シテヤル」

 

助けに向かおうとするサクラを、カカシが止めます。
この状況で考え無しに動くのは危険。

 

ナルトは早くしないと、皆チャクラを吸収され尽くして、死んでしまうと焦ります。

 

黒ゼツ:「安心シロ… 皆ヲ殺シタリハシナイ…  カツテ カグヤハコノ無限月読ヲ人々ニ掛ケタガ 殺サズニ生カシタママ 保存シテオイタ  カグヤノ兵トシテ生産スル為ニ」
サスケ:「生産…… どういう事だ!?」
黒ゼツ:「フッ… イタチヨリハ ニブイ様ダナ…… タダノ人ガ戦闘デ使エルカ?」

 

蓑虫状態にして人間を保存し、ゆっくりと時間をかけて白ゼツに変化させる。
黒ゼツは、かつて無限月読に掛かった人達の成れの果ての姿が白ゼツだと言います。
ええ〜……!

 

じゃあ、黒ゼツはどうやって作ったんだろう。

 

オビトの体に取り憑いていた黒ゼツが、マダラの体に移動していきます。
急激にマダラの体が膨張します。
完全にマダラの体に入り込むと、今度は体が縮んでいきます。

 

マダラの体から振り落とされるオビト。オビトは意識が無いままです。

 

膨張から収縮へ体の変化が収まった後、マダラの体は別の人物の姿に変わっていました。

 

ナルト:「こいつ…! こいつ 大じいちゃんが言ってた…」
サスケ:「大筒木……カグヤ!!

 

神樹の根のように伸びていたものは、カグヤの長い髪に変わっています。
髪の毛に囚われているナルト達。
サスケとナルトに何かを感じるカグヤ。
2人を投げ飛ばします。

 

サクラの側を通り過ぎるカグヤ。浮遊したまま移動している感じです。
次元の違う存在です。
カカシはサクラに、今は迂闊に動くなと言います。

 

カグヤは白眼で、ナルトとサスケのチャクラの流れを見ています。

 

カグヤ:「こやつら2人… ハゴロモとハムラの… いや… インドラとアシュラか  …なら術を渡したのはハゴロモか…」

 

カカシはカグヤに、カグヤの目的を尋ねます。

 

カグヤ:「ここは… この地は ワラワの大切な苗床だ これ以上傷つける訳にもいかぬ……  もう戦いはやめにしよう

 

ナルトは休戦かと思いますが、それは間違いでした。

 

カグヤ:「ここでお前らを消すとしようぞ

 

足下の大地が消えて、煮えたぎる溶岩へ落ちるナルト達。

 


カグヤが復活するとは予想していませんでしたね。

 

私は元々設定やストーリーの仕掛けにより、人物描写の方に関心があるので、いきなり舞台が異次元世界の様相を呈しても、作者が言いたいことを伝えるために必要な設定ならば、異論はありません。

 

サスケも含めて、本心を明かしていない人達が多いので、じっくりと見ていきたいと思います。

 

ここで黒ゼツの口から「イタチ」の名前が出てきたのは、少々驚きました。
イタチは他にも何かを知っていて、黙ったまま逝ってしまったのでしょうか。
彼はうちはのクーデターを止めるために、暁のトビを利用していましたし、里抜け後は、暁の一員となって内部から監視をしていましたから、マダラのことや黒ゼツのこと、その他諸々のことを調べていた可能性はあります。

 

サクラは情報分析をせずに、サスケとナルトを助けるために動こうとしました。
その無謀な行動はカカシに止められましたが、考えるよりも体が先に動いているサクラも珍しいですね。
サクラはずっと2人に守られる立場にいましたから、今は2人がピンチの時は、自分が動こうと思っているでしょう。

 

カグヤがかつて、無限月読を使っていたことが明らかになりました。
白ゼツが蓑虫状態で保存された当時の人々だったとは、ぞっとします。
なぜ彼女が無限月読を使わなければならなかったのか。
その理由は今に繋がっていそうな気がします。

 

カグヤはハゴロモとハムラの母であり、アシュラとインドラの祖母でもあります。
この親子3代の関係も、ワケありな感じで複雑そう。
またまた謎の多い人物の登場です。

 

子供の頃のマダラは、人が後ろに立たれると小便が止まってしまうほど繊細でした。
成長しても背後に立たせることはさせなかった彼が、黒ゼツに後ろから刺されています。
自分が作った黒ゼツは、自分の分身と同じだと思って安心していたのかもしれません。
黒ゼツはいつから変節したのでしょうか。
黒ゼツの裏切りも、マダラが終末の谷で生き残った当時から、仕組まれたことだったのかもしれないし、いろいろな可能性が考えられます。

 

マダラはカグヤに乗っ取られた形になっています。
私はマダラの本心が不明なままで、彼の退場はないと思います。
体は乗っ取られても、マダラの精神はカグヤの中にあると思うので、何らかの形で復活すると期待しています。
マダラ本人の口から本心を語ってもらわないと、個人的にどうにも収まりがつきません。