NARUTO・74話「第六回戦…そして!!」
ハヤテ:「第五回戦………勝者テマリ!」
勝ち名乗りを受けたテマリが、不敵な笑みを浮かべます。
気配を察知するリーとハヤテ。
「マズイ…!」
ボロボロのテンテンを、テマリがさらに吹っ飛ばした!
リーがテンテンを受け止めます。
リー:「何をするんです! それが死力を尽くして戦った相手にすることですか!!」
テマリ:「うるせーな… とっととそのヘッポコ連れて退がれよ!」
テマリの言葉がリーに火をつけました。
リーはネジが止めるのも聞かずに、
木ノ葉旋風!!
テマリは自分の忍具を盾にして、リーの攻撃を受け止めます。
素手ではありませんが、木ノ葉烈風を受け止めるって、この子の腕力や体力は並以上ということでしょうか。
テマリ:「やっぱりアンタもにぶいんだなぁ…見かけ通り…」
ガイが止めに入ります。
我愛羅もテマリを呼びます。
我愛羅:「テマリ…早く上がれ 勝ち名乗りは受けたんだ…… いつまでもそんな見苦しい保護者同伴の男の相手をするな」
リー:「! 何ィ…!?」
にらみ合うリーと我愛羅。
ガイがリーに止めるよう声をかけます。
ガイ:「フー…… …砂の諸君…一応忠告しておきたいんだが いいかな…」
ガイはリーの肩に手を置いて言います。
ガイ:「この子は強いよ…覚悟しといた方がいい…」
キバは58話と59話で我愛羅の戦いを見ているので、砂の3人にケンカ売るようなガイの言動を気にしています。
サクラ:「あんな奴等に負けんじゃないわよ ナルト!」
サクラが戻ってきました。
ナルトは大丈夫かとサクラを気遣います。
サクラは全力を出し切った勝負で、何か吹っ切れたようです。一種の清々しささえ感じます。
サクラ:「そんなことよりアンタ 自分の心配しなよ! こんなとこで負けたら男がすたる! 後でサスケくんに合わす顔ないわよ!」
サクラの言葉は、いのの心転身の術にやられた時に、73話でナルトがかけた言葉と同じです。
サクラはナルトにお礼を言います。
サクラ:「…それと…さっきはアリガト… アンタのバカみたいな声援が無かったら…私… いのにあっさりと負けてたかも…」
ナルト:「うん! そだね」
(サクラの内なる声)コイツ〜!
ナルトもリーも早く自分の番が回ってこないかと、やる気十分です。
次の第六回戦は…
ナラ・シカマル VS キン・ツチ
55話で音忍達は、シカマル達と戦っています。
ドスはキンに、シカマルの術について注意するように伝えます。
シカマル:「あーあ めんどくせー しかも女が相手じゃやりづれーな…」
キン:「なら すぐ終わらせてやるよ」
いの:「シカマル負けんじゃないわよー!!」
チョウジは、いのがすごく元気になっているので驚いています。
いのも何だかスッキリしたみたいですね。サバサバしていて良い感じです。
音忍達はシカマルの術を一度見ています。
シカマルはドスとザクとは戦っていますが、キンについては全く情報がありません。
ハヤテが試合開始を宣言します。
相手の力が未知数とはいえ、シカマルにはこれしかありません。
忍法・影真似の術!!
キンはシカマルの影の動きさえ見ていれば怖くないと、自分に迫ってくるシカマルの影を避けてながら攻撃します。
キンの攻撃は、鈴を付けた千本。避けるシカマル。
シカマル:「古い手使いやがって… お次は鈴を付けた千本と 付けてねーフツーの千本を同時に投げんだろ!! 鈴の音に反応してかわしたつもりでいたら−−−音のない千本に気付かずグサリ…そうだろ?」
ネタが分かっていれば、よく見ていればかわせるとシカマルは体制を建て直します。
ところが背後から鈴の音が聞こえます。
シカマルが振り向くと、先ほどキンが投げた千本に糸がついているのが見えます。
シカマルがキンの仕掛けに気付いたときは遅く、鈴の無い千本がシカマルに飛んできます。
避けきれないシカマル。
倒れたシカマルに、キンが止めを刺そうとします。しかし、
体が…!!
キンが動けません。
シカマルが起き上がります。
シカマル:「フー…ようやく影真似の術 成功…」
シカマルの影はどこにも見当たりません。
シカマル:「まだ気付かないのか!?」
キン;「!! !! ま…まさか…!!」
シカマル:「そのまさかだバーカ! こんな高さにある糸に…影が出来るわけねーだろ!!」
キンが鈴を付けた千本と繋いでいた糸の影が動きます。
距離に限界はありますが、シカマルは自分の影を自由に伸び縮みさせることができました。
キンが糸の影と錯覚するほど細く長く影を伸ばして、キンにくっつけていたのです。
シカマルがキンに近づくにつれて、糸の影が太くなっていきます。
シカマルは手裏剣ホルダーから手裏剣を抜きます。
術に嵌まっているキンは同じ動作をします。
キン:「バカが! お前とアタシはまったく同じ動きすんだよ! 攻撃してみろ お前もキズつくのは…」
シカマル:「ンなこたァ分かってんよ!」
シカマルは手裏剣をキンに飛ばします。
シカマル:「手裏剣の差し合いだ どこまでもつかな!」
キン:「バカ…よしな!」
キンも手裏剣をシカマルに飛ばします。
このまま手裏剣の差し合いになるのか。
ゴ ン
キンが手裏剣を避けてのけぞり、後ろの壁に頭を強打!
シカマル:「へへへへ… いっちょあがり…」
シカマルはエビ反りになって、ブリッジの姿勢になっています。柔軟だなー。
シカマル:「忍ならな…状況や地形を把握して戦いやがれ! お互い同じ動きをしてもな…オレとお前の”後ろの壁との距離”はお互い違ったんだよ!」
シカマルが手裏剣を使ったのは、後ろの壁にキンの注意がいかないように、気をそらす為の作戦でした。
短時間に様々な要因を把握し分析して作戦を立てる、これがこの子の戦い方です。
緻密な思考と頭の回転の早さ、そして先を読む明晰さを感じさせます。
ハヤテ:「勝者 奈良シカマル!」
残るのは、ドス、キバ、ヒナタ、ナルト、チョウジ、ネジ、リー、我愛羅。
キバは我愛羅とだけは当たりたくないと願っています。
「今年のルーキーとはやりがいがありそうだが…」
ネジが横目で睨んでるのは……ヒナタ。
何かありそう、この2人。
次は、第七回戦です。
ウズマキ・ナルト VS イヌヅカ・キバ
ナルト:「来たァ来たァよっしゃー!! おまたせしましたァ やっとオレの出番だってばよォ!!!」
キバ:「うっひょおおラッキー−−!! あいつなら確実に勝てるぞ 赤丸!!」
(赤丸)「ワン!」
テンテンとテマリの試合は、あっという間にケリが付いてしまったようですね。
テマリの試合の内容は描写されていないので、この段階ではまだ、彼女の能力は明らかになっていません。
我愛羅とカンクロウの実力も並以上ですし、テマリがあっさり勝ったので、73話で三代目も砂の忍のレベルの高さに唸っていました。
第六回戦で、シカマルの能力が披露されます。
彼は「めんどくせー」と言って、常にやる気の無さを前面に出していますが、やる時はやる子。
53話でサクラが意識不明のナルトとサスケをかばって、音忍達相手に孤軍奮闘しているのを見て、助太刀するようにいのを突っついたのはシカマルです。
この時シカマルはドスやザクと交戦していますが、キンはサクラを拘束していたので、戦闘に加わっていません。
逆にキンはシカマルの影真似の術を見ています。
お互いに未知の相手なら条件は同じですが、今回はキンの方に分があります。
ハンデを背負った中で、シカマルがどう闘うかが焦点です。
影真似の術で相手を縛るしか、シカマルには勝つ方法がありません。問題はどうやって術にはめるかです。
キンは鈴を付けた千本で陽動を仕掛けて、シカマルを追い詰めていきます。
キンの頭脳戦が功を奏したかと思いきや、シカマルが千本に付いた糸の存在に気がつき、それを利用してキンに影真似の術をかけます。
さらにシカマルは先を読み、手裏剣の差し合いに見せかけて、キンに手裏剣を避けさせて背後の壁に頭を強打させませす。
シカマルの最大の武器は、サスケやサクラ以上の分析力と、先を読んで作戦を立てられる思考力です。
シカマルはナルトのようなスタミナや、サスケのような突出した忍術や体術を持っているわけではありません。
はっきりいって忍術については、影真似の術を除けば、基本忍術しかないと言っていいでしょう。
秘伝忍術・影真似の術を最大に活かすための布石を打つことができる、これが勝因です。
NARUTOは、自分の強みと弱みをきちんと把握することの大切さを教えてくれます。
現実世界ではそれができなくて、人生が上手く回らないと悩んでいる人が見られます。
一度つまらないプライドを捨てて、認めたくなくても、自分の強みと弱みを見つめてみる時は必要だと思います。
第七回戦は、いよいよナルトの番です。お互いにやる気満々のナルトとキバ。
見ものですね。
(74話は、コミック巻ノ9に収録されています)
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